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サンウッド シックハウスニュース


全国初シックハウス集団訴訟が和解

(2006.9.12 読売) 「被告側が解決金を支払う」

マンション分譲大手「大京」(東京都)が、2000年から02年にかけて分譲した大阪市北区の「ライオンズマンション」(95戸)に住む20世帯46人が「建材の化学物質が原因でシックハウス症候群になった」として、同社など3社を相手に計約3億円の損害賠償を求めた訴訟は11日、被告側が解決金を支払うことで大阪地裁(小久保孝雄裁判長)で和解が成立した。原告弁護団によると、シックハウス被害を巡る集団訴訟の和解は全国初という。
具体的な解決金額は明らかにされていないが、田中厚・原告弁護団長は「シックハウス対策が盛り込まれた03年の改正建築基準法施行前の被害が救済された勝利的和解で、意義は大きい。改正法施行後もシックハウス被害は多発しており、この和解を機に救済が進むことを期待したい」としている。
他の被告は施工業者の「大末建設」(大阪市)と、建材を製造した「ブリヂストン」(東京都)。訴状によると、46人は入居後、まもなく頭痛やめまいなどを訴え、38人が専門病院で「シックハウス症候群による健康被害」と診断された。
大京側が02年7月に実施した空気測定の結果、大半の部屋で同症候群の原因物質とされるホルムアルデヒドの濃度が、厚生労働省の指針値(0・08ppm)を上回り、原告らの部屋の平均値は約2倍に達した。
その後の調査で、改正建築基準法で使用禁止となった建材が床下に使われていたことが判明。原告のうち症状が悪化した2世帯3人が転居を余儀なくされ、4世帯は自費で部屋をリフォームしたという。
原告側は04年1月、リフォーム費用や治療費、慰謝料などを求めて提訴。被告側は「被害の予見可能性はなく、改正法施行前の建築で法的責任はない」などと反論したが、今年8月、同地裁が和解勧告していた。
和解後、同地裁内で会見した原告代表の男性(44)は「2年半の裁判は精神的、体力的にもつらかった。裁判中に発症した住民もおり、被告側にはもっと早く対応してほしかった」と話した。この日の和解について、NPO法人「シックハウスを考える会」の上原裕之理事長は「シックハウス症候群は人によって症状が違うほか、マンションでは、資産価値の低下を心配する声も出て集団訴訟に踏み切れないケースが多々あった。業者側が和解に応じたことで、今後同じような集団訴訟が増える可能性もある」としている。
大京グループ広報部の話「裁判の長期化は双方にとって望ましくなく、購入者の経済的負担などを考慮して和解に応じた」

所有者らに5600万円求め賠償提訴

(2006.6.21 読売) 「シックハウス症候群「建材が原因」」

「使用建材に含まれた化学物質が原因でシックハウス症候群を発症した」として、下京区の賃貸マンションに住んでいた東京都世田谷区の無職男性(36)が20日、当時のマンション管理人と、所有する京都市の財団法人を相手取り、慰謝料など計約5680万円の損害賠償を求める訴訟を地裁に起こした。
訴状によると、男性は1999年6月から翌年2月まで、大学進学のために下京区の賃貸マンションに入居。直後に顔や体に発疹(ほっしん)ができ始め、2001年8月に同症候群と診断された。03年9月にこの部屋の空気を測定したところ、同症候群の原因物質とされるホルムアルデヒドが、厚労省の指針値(0・08ppm)の2倍以上の0・17ppm検出されたという。
財団法人と当時の管理人の弁護人は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。

幼稚園や小中学校舎で“木造復活”

(2006.4.1 読売) 「文科省も後押し」

良いニュースなので久しぶりに載せます。 みなさんも木造をメインに考えましょう。 ちょっと注意して頂きたいのは、 木造なら何でも良いわけではありません。 合板の壁や、複合フローリングでは せっかくの木が台無し。 無垢の木を使うことで木造の良さが生きるのです。
[担当者コメント]

幼稚園や小中学校などで、園舎や校舎を木造に建て替える例が少しずつ増えている。木材の持つ柔らかな手触りが子どもたちに好評だという。文部科学省も、各地の教育委員会などに通達を出したり講習会を開いたりして木造校舎の普及を後押ししている。

群馬県高崎市の私立長野幼稚園は2年前、木造で2階建ての園舎を新築した。床にはコルクを敷いているため、歩くと心地よい弾力がある。「子どもは遊んだり、走ったりして、しょっちゅうけがをするのが当たり前。木製の建材なら転んだときのショックを和らげる効果があります」と園長の原徳明(とくみょう)さんは話す。
それまでの園舎が老朽化したため建て替えたが「木造以外は考えなかった」と原さん。住宅建材から揮発する化学物質でめまいなどが起こる「シックハウス症候群」が問題になっていたからだ。教育界では「シックスクール」という言葉も使われている。木材は原因物質が少ないとされ、子どもたちの健康を最優先しようと考えた。
ただ、木造建物は塗料の塗り替えなど、鉄筋コンクリートに比べて維持費がかかるという。火災保険の費用もコンクリートに比べると約3倍だ。それでも原さんは「木造ならではの雰囲気や、子どもの安全対策を考えると、決して高くないと思います」。木材の大半を県内産にし、県から補助金を受けることもできた。
福井県越前市の市立白山小学校も3年前、鉄筋コンクリートから木造に建て替えた。2階建ての新校舎は、冬でも室内が底冷えしなくなった。木材はコンクリートより熱伝導率が低く、断熱効果が高いためだ。
「窓から入ってくる太陽光で、木が明るく輝きます。ヒノキのにおいが漂い、子どもも木の壁を触っています」と教頭の岸本正一さんは話す。

文部科学省は木造校舎の建設を積極的に進めている。2004年には、学校施設で木材使用を促進するよう、各県の教育委員会に通達を出した。学校関係者などを対象に「木材を活用した学校施設に関する講習会」なども全国で開催している。
同省によると、1980年代半ばに新築された公立の小中高校の校舎はほとんど鉄筋コンクリートで造られていたが、2004年度には全体の7%が木造になった。新築だけでなく、校舎や園舎の天井や床、壁だけを木材に変えるという改修も目立つ。
林野庁も「国内の木材を使ってもらえれば、わが国の森林整備につながるメリットもあります」と勧める。
子どもと環境の関係を研究する研究者などで組織されている「こども環境学会」事務局長の中山豊さん(都市計画)は「学校生活の質の向上が重視されるようになり、木材校舎が増えてきたのでは。子どもが木材と触れ合うことは、触覚の発達にもつながる。教育現場にもっと木を取り入れてほしい」と話している。

ホルムアルデヒド 6校で検査基準超す

愛媛県 (2006.2.11 読売) 「油絵の具やペンキなどの影響」

県保健スポーツ課は10日、東温高校や松山ろう学校など県立学校計6校で、シックハウス症候群の原因物質となるホルムアルデヒドが基準値(0.08ppm以下)の2分の1以上を上回っていたとする検査結果を発表した。
美術室や図工室などで使用している油絵の具やペンキなどの影響とみられ、同課では「健康に影響はなかったが、換気の励行を指導したい」としている。
検査は2003年度から3年間にわたり実施。今年度は、前年度に基準値の2分の1以上の結果が出て再検査が必要とされた12校を含め、計38校で行われた。