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ナノテクで高感度装置

九州大 (2004.6.22 毎日) 「シックハウス症候群に関係するたんぱく質の特定など可能」

九州大と九州工業大、日立製作所などの共同研究グループが、ナノテクノロジーでで きた超微粒子の磁石を使い、従来の方法に比べ100倍の感度を持つたんぱく質の検出 装置を開発した。病気の早期発見やメカニズムの解明に役立つため、実用化に注目が集 まりそうだ。
血液などに含まれる特定のたんぱく質を検出するには、たんぱく質と結合する「抗体 」に目印の蛍光物質(マーカー)を取り付け、蛍光の強さを測定する方法が一般的だ。 しかし、装置の感度などの問題から、アレルギーに関係するIgEというたんぱく質で 30ピコグラム(1ピコグラムは1グラムの1兆分の1)程度の検出が限界だった。
九州大システム情報科学研究院の円福敬二教授らのグループは、マーカーに直径80 ナノメートル(1ナノメートルは1メートルの10億分の1)以下の酸化鉄の超微粒子 を使う技術を開発。このマーカーに磁気を帯びさせ、新たに開発した高感度の磁気セン サーで測定したところ、IgEで0.3ピコグラムまで検出できることが確かめられた という。
研究開発に参加した九州大医学研究院の濱崎直孝教授は「この技術を使えば、シック ハウス症候群に関係するたんぱく質の特定など、従来ではとらえられなかった病気の仕 組みが分かる可能性がある。将来は、(患者個々人の体質や病態に合わせた投薬などを 行う)オーダーメード医療にも活用できるかもしれない」と話している。

環境省所管法人で被害、労災申請も

環境省 (2004.6.15 毎日) 「職員約60人中27人がシックハウス症候群などと診断」

環境省所管の財団法人「地球環境戦略研究機関」(森島昭夫理事長、神奈川県葉山町 )で職員約60人中27人がシックハウス症候群などと診断され、うち5人が数カ月~ 1年の長期療養を余儀なくされていたことが15日分かった。30代の女性の元職員は 、同症候群で勤務を続けられなくなったとして横須賀労働基準監督署に労災申請。同症 候群による労災が認定されれば珍しいケースという。
財団などによると、02年6月に現在の建物(鉄筋コンクリート)に入居後、目まい や吐き気、頭痛などを訴える職員が続出。財団が「建物が原因の可能性を否定できない 」と同症候群に詳しい東京都内の病院を紹介した結果、02年7月~03年3月に27 人が同症候群や化学物質過敏症などと診断され、財団が医療費を全額負担した。休日も 換気した結果、現在は同症候群による休業者はいないという。
労災申請した女性は目まいや不眠などに悩み、03年1月から休職。今年3月で雇用 契約が満期を迎えたが、体調が回復せず、更新できなかった。
財団は「室内の化学物質濃度を3回測ったが、普段使わない宿泊室を除き、値は厚生 労働省の指針以下だった。原因は今も分からない」と話している。

東京・調布市を元児童4人が提訴

調布市 (2004.6.4 毎日) 「指針値の38倍のトルエンなどが検出」

東京都調布市立調和小学校の元児童4人は4日、化学物質などに反応して体調を崩す 「シックハウス症候群」を発症したのは市が新校舎について適切な対応を取らなかった のが原因として、市に計2000万円の損害賠償を求め東京地裁八王子支部に提訴した 。
訴えによると、4人は02年9月に同小新校舎の利用開始後、頭やのどの痛みなどを 訴え、シックハウス症候群と診断された。施工業者が事前に行った検査では、最高で国 の指針値の38倍のトルエンなどが検出されたが、市は校舎使用を遅らせるなどの対策 を取らなかった。このため体調が悪化して転校し、現在も化学物質を使う授業を受けら れないなど精神的被害を受けたと主張している。
長友貴樹・調布市長は4日の定例会見で、「提訴は厳粛に受け止め、誠実に対応した い」と話した。

容器の絵表示で危険性明示

厚労省 (2004.5.27共同) 「労働安全衛生法の改正で義務付けたい」

職場での化学物質管理について、厚生労働省の検討会は27日、 容器に絵表示を導入して危険性を明確にするなど、安全対策の向上 を求めた報告書をまとめた。
化学物質の利用が拡大し労働者への危険が増していることが背景 にあり、厚労省は労働安全衛生法の改正で義務付けたいとしている。
報告書は、ダイオキシンやシックハウス症候群、アスベスト(石 綿)など、化学物質による労働者の健康問題は、化学物質の製造や 取り扱いにとどまらず、廃棄物処理施設や事務所にも広がっている と指摘。現在、約5万7000種類が使用されており、毎年新たに 500種類以上が追加されているとして対策の強化を求めた。
具体的には、輸送のための容器や包装、さらに作業場で、化学物 質の危険性や有害性を分かりやすく表現した絵表示の導入を提案。 例えば、毒性が強い物質にはドクロ、発がん性にはひび割れた心臓 や肺、発火性には炎の表示など、国連が国際基準として作成した9 種類のマークの利用を促した。