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サンウッド シックハウスニュース


樹皮で環境に優しいボード開発

愛媛県 (2004.5.2 共同) 「樹皮を原料とする木質ボードを開発、特許を出願」

愛媛県立衛生環境研究所などは2日までに、樹皮を原料とする木 質ボードを開発、特許を出願した。シックハウス症候群の原因とさ れるホルムアルデヒドを含まず、環境に優しい新製品として期待さ れている。
スギやヒノキの樹皮と間伐材チップに植物原料の接着剤を加え、 200度に加熱。1平方センチあたり25キロの圧力をかけてボー ド状に成型。樹皮には天然の抗菌成分が含まれるため、従来の合板 と違って化学抗菌剤や防腐剤を加える必要がなく、安全性が高いの が特長という。
同研究所は「子供や化学物質過敏性の人に安心してもらえるので は」と話しており、保育園や学校、病院などの内装材に利用できそ うだ。
1年間に愛媛県内で発生するスギ樹皮などの廃棄物は約4万50 00立方メートル。処分には1立方メートル当たり約2万円の費用 がかかり、林業経営圧迫の一因だったため、樹皮の有効利用は一石 二鳥という。
今後は実証試験を重ね、05年度以降の商品化を目指す。同研究 所の新次美課長は「低迷する林業の活性化につなげたい」と話して いる。

社長の実家に換気設備提供

国交省 (2004.5.2 共同) 「換気設備の取り付けを受けた上、化学物質の濃度を無料で測定」

国土交通省のシックハウス対策事業で化学物質測定器が独占的に 使われているA社の社長の実家が、2000年度に国が実施した研 究事業の対象住宅に選ばれ、2台で計約60万円相当の換気設備の 取り付けを受けた上、化学物質の濃度を無料で測定してもらってい たことが1日、分かった。
国の実施要領では既存住宅が研究対象で、新築だった社長の実家 は要領を外れていた。当時の国交省担当者は「新築でもデータ収集 という研究の趣旨に変わりはなく、問題ないと判断した。社長の実 家とは全く知らなかった」としている。
研究は、旧建設省が所管の財団法人ベターリビングに計1億18 00万円で委託。実験棟や一般住宅を対象に、改修や換気設備の有 効性を裏付けるデータを収集するのが目的だった。住宅はベターリ ビングが選定し、社長の実家以外では既存住宅1戸が選ばれている。

測定器、学校保健会の販売も99%

文科省 (2004.5.1 共同) 「A社を優遇した国交省作成性能比較試験一覧表を一斉通知した。」

国土交通省のシックハウス対策事業で化学物質測定器が独占的に 使われているA社が、学校向けに測定器をあっせん販売している文 部科学省所管の日本学校保健会(東京都港区)の注文もほぼ独占し ていることが30日、関係者の話で分かった。同会は他社製品も扱 っているが、注文の99%以上はA社の測定器だという。
A社は自民党参院議員の上野公成前官房副長官の知人の女性が経 営、同会を2人で訪問したこともあるが、同会は「上野議員から販 売を依頼されたことはない。注文がA社の測定器ばかりだから(独 占は)結果としかいいようがない」としている。
関係者によると、文科省は2002年2月「学校環境衛生の基準」 を改訂、定期的な測定や新築・改築時の測定を義務付け、A社を優 遇した国交省作成の性能比較試験の一覧表を同年5月、全国の教育 委員会や大学事務局などに一斉通知した。
この通知をめぐって、器具の選定や測定方法について文科省だけ でなく国交省やA社にも問い合わせが相次いだ。
当時官房副長官だった上野議員は文科省の担当者を官邸に呼んで 「現場が混乱しているので筋道をつくった方がいい」と言い、その 後同年9月に学校保健会内に相談窓口が設置されたという。
同会のあっせん販売は02年10月初旬から始まり、今年3月ま での1年半で約4万個を販売した。
上野議員は同月末か11月上旬ごろ、A社社長ともに同会を訪問 していたことが判明しており、同議員は「女性だと軽く見られるこ ともあるし、会長が私の選挙区の人だからあいさつに行った」と説 明していた。

測定器試験有利な条件、やり直しも

国交省 (2004.4.30 共同) 「上野公成参院議員の知人女性が経営するA社の測定器だけ試験をやり直し」

国土交通省がシックハウス対策の一環として2001年度に実施 した化学物質測定器の性能比較試験で、上野公成参院議員の知人女 性が経営するA社の測定器だけ試験をやり直したり、他社より有利 な条件を適用したりしていたことが29日、関係者の証言で分かっ た。
試験の報告書をまとめた独立行政法人建築研究所の坊垣和明研究 総括監は公平性を欠いた試験だったと認めた上で、前年度に国交省 がこの測定器で全国住宅実態調査を始めていたことに触れ「調査に 使ったものを落とすわけにはいかない部分があった」としている。
同省はこの測定器に高い評価を与え、性能評価付きで器具の一覧 表を公表しているが、基となった報告書には詳細な経緯やデータの 記載がない。シックハウス問題に詳しい小峯裕己千葉工大教授は 「国民の健康にかかわる問題なのに、データを公表しないこと自体、 不透明で問題。こうした測定器が広く使われているのはおかしい」 と批判している。
関係者によると、比較試験は市販の測定器の精度を確かめるため、 国交省の主導で産官学がつくった「室内空気対策研究会」が、茨城 県内の民間分析センターに委託。5社9製品を3回ずつ測定した。
A社の測定器の1つは3回中2回で異常な数値が出たが、測定を やり直した上で「○」と評価。同社の別タイプの測定器も、試験環 境に合わせて係数を調整した上で、同様に「○」とした。
他メーカーの測定器ではこの処理はせず、メーカー側が示してい る固定の係数を使い「△」とされた製品もあった。
分析センターは、A社の測定器の分析を独占して請け負っている。 試験の責任者だった坊垣総括監は「試験方法は分析センターに任せ ていたが、同じ処理をしていれば全製品が『○』になっただろう」 と話している。
国交省の当時の担当者は「やり直したのは明らかな異常値が出た ため。試験方法に問題はなく、誤解を招く内容は報告書に書かない 方がいいと判断した」としている。