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サンウッド シックハウスニュース


VOC排出量3割削減へ

環境省 (2004.2.3 毎日)

塗料や溶剤などに含まれるトルエンなど揮発性有機化合物(VOC)について、中央 環境審議会は3日、施設からの排出量を10年度までに3割削減する目標を決めた。目 標達成のため、一定規模以上の事業者に排出削減を義務付け、中小事業者には自主的な 削減を促すことを環境省に求めた。環境省はこれを受け、自動車メーカーの塗装工場な ど大規模施設を規制対象とする大気汚染防止法の改正案を今国会に提出する。中小事業 者には、削減実績の公表を求めることを決めた。
大気中に放出されたVOCは、発がん性が指摘される浮遊粒子状物質(SPM)や光 化学スモッグの原因物質となる。同省によると、00年度に国内の施設から150万ト ンが排出された。工場や屋外作業場からの排出が大部分を占める。
審議会の検討会は昨年12月、法規制を中心とした排出削減策をまとめた。しかし、 その後の審議会の議論の過程で、一律の規制は必要以上の削減を強いることになるなど の意見が出された。このため審議会は、法規制の対象は大規模施設に限り、中小施設は 自主規制にとどめることを提言した。ただし、削減が進まない場合は、規制対象の拡大 も可能としている。
規制の対象施設や基準は、大気汚染防止法の改正後に政省令で定める。同省によると 、VOCの排出施設は国内に数十万あるとされるが、規制対象は数千施設になる見通し だ。
政府は、自動車NOx(窒素酸化物)・PM(粒子状物質)法で、10年度までにS PMの環境基準をおおむね達成するとしている。現在の自動車排ガス規制だけだと達成 率は88%にとどまるが、今回の目標が実行されれば、達成率は90%を超えるという。

マンションでシックハウス集団提訴

大阪 (2004.1.29 朝日)

新築の分譲マンションに入居したのに、床下の建材に含まれる化学物質で「シックハ ウス症候群」になったとして、大阪市北区の「ライオンズマンション」(95戸)に住 む20世帯46人が29日、販売元でマンション分譲大手の大京(東京)と施工業者 「大末建設」(大阪)、建材メーカー「ブリヂストン」(東京)の3社を相手に、 リフォーム費用や慰謝料など総額約3億600万円の損害賠償を求める訴えを 大阪地裁に起こした。
訴えによると、原告らは00年11月~02年1月に入居したが、間もなく頭痛やめ まい、目の痛みなどに悩まされ、多くの人が専門医のいる北里研究所病院(東京)で「 シックハウス症候群」の症状と診断された。空気測定で、原因物質となるホルムアルデ ヒドが平均で国の指針値(1立方メートルあたり0.1ミリグラム)の約2倍の高濃度 で検出され、床下の建材から放出されていることがわかったという。
マンションは99年夏に着工されたが、国の指針はその約2年前に示されていて、原 告らは「化学物質の少ない建材を選ぶことができたのに、欠陥住宅を引き渡した過失が ある」と主張。症状の改善には床の張り替えなどが必要だとして補修費用や健康被害に 対する慰謝料などを求めている。
原告らは話し合いによる解決を求めて調停を申し立てていたが、今月、不成立に終わ った。
<大京広報部の話> 訴状が届いておらず、コメントは差し控えたい。原因も特定で きておらず、当社に法的責任はないと考えており、今後も引き続き、主張の正当性を訴 えていきたい。

シックハウス「けやき小学校」安全確認

西東京市 (2003.12.25 NHK)

国の基準を超えるトルエンが検出されたため新築されたばかりの校舎の使用を見合わせて いた東京・西東京市の小学校について、市の教育委員会は、トルエンの濃度が基準を下回 り、安全が確認されたとして来月から新しい校舎での授業を始めることを決めた。
こ の問題は、西東京市芝久保町に建てられた市立「けやき小学校」の新しい校舎で、ことし 7月に行われた検査の結果、国の基準を上回る高い濃度のトルエンが検出されたもの。
けやき小学校では2学期から使用する予定だったこの校舎の使用を見合わせ、古い校舎で 授業を続ける一方、教室の換気などの対策を進めてきた。
その結果、新しい校舎のすべての教室でトルエンなどの化学物質の濃度が国の基準を下回 っていることがわかった。
このため西東京市教育委員会では、安全が確認されたとして、3学期の始まる来月8日か ら、けやき小学校の全校児童が新しい校舎に移動して授業を始める方針を決め、保護者に 説明した。
市教育委員会では児童への影響が出ないよう、今後も教室の換気は続けることにしている。

特別教室はホルムアルデヒドの濃度高

東京23区小中校 (2003.12.24 NHK)

東京23区内の小・中学校でシックハウスの原因となる化学物質の濃度を測定した結果、 音楽室やパソコン教室といった特別教室で、ホルムアルデヒドの濃度が高い傾向にあるこ とがわかった。
文部科学省は、校舎を新築したり改築したりした時だけでなく、現在使われている校舎に ついても今年度からシックハウスの原因物質を測定するよう指導している。
NHKが 東京23区の測定結果をまとめたところ、教室や体育館など測定した3200か所のうち 13%にあたる440か所でホルムアルデヒドの濃度が国の基準値を上回った。
このうち、▽普通教室でホルムアルデヒドの濃度が基準値を上回ったのは調査した教室の うち9%だったの対し▽音楽室は30%▽パソコン教室は23%で、特別教室でホルムア ルデヒドの濃度が高い傾向にあることがわかった。
ホルムアルデヒドは大量に吸い込むと発ガン性の恐れがあるが、今年7月に使用を制限さ れるまで接着剤の原料として建築に広く使われてきた。
これまでのところホルムアルデヒドによる健康被害は出ていないが、シックハウスに詳し い千葉工業大学の小峯裕己教授は、「特別教室は利用しない時間が多いうえ、騒音対策な どで原則、窓を閉めて使うことになっているため普通教室よりもホルムアルデヒドの濃度 が高くなったと見られる。換気を徹底して濃度を下げることが重要だ」と話してる。